子宮頸がん検査
子宮頸がんになっても、初期にはほとんど症状が出てきません。ただし、異形成という前がん状態を経てがん化することが知られていますので、症状がなくても、定期的な健診によって、早期に見つけることが出来ます。
子宮頸がんは、子宮下部の子宮頚部と呼ばれる部分から発生します。一般的な婦人科の診察で観察しやすく、早期発見されやすいがんの一つと言われています。
早い段階で治療を開始すれば比較的に良い経過をたどります。しかし、進行すると治療が難しくなりますので、定期的に子宮頸がん検査を受け、早期発見することが重要です。
※当院は流山市の子宮がん検診実施契約医療機関です
子宮体がん検査
子宮体がんとは
子宮体がんは、子宮の内側にある子宮内膜から発生するがんであり、子宮内膜がんとも呼ばれています。発生の仕方には2つのタイプがあります。1つ目のタイプは、子宮内膜増殖症という前がん病変を伴い、徐々にがんが出来てきます。
全体の90%を占め、比較的若い40~50歳代に多いがんです。2つ目のタイプは、正常子宮内膜から一気にがんが出来るタイプであり、高齢者に多く見られます。
いずれの場合も最も多い自覚症状は不正出血です。子宮頸がんに比べ、子宮体がんになる年代は比較的高齢のため、更年期あるいは閉経後の不正出血があるときには、特に注意が必要です。
診断について
まず経膣超音波検査で子宮内膜の様子を観察し、子宮内膜細胞診、子宮内膜組織診を行い診断します。
卵巣がん検診
卵巣がんとは
卵巣は子宮の左右に一つずつあり、通常では2~3cmぐらいの大きさです。ここに発生した腫瘍が卵巣腫瘍であり、大きいものでは30cmを超えることもあります。卵巣腫瘍には様々な種類がありますが、良性腫瘍、境界悪性腫瘍、悪性腫瘍があります。
卵巣腫瘍の症状には腹部膨満感(お腹が張って苦しい)、下腹部痛、頻尿などがありますが、小さいうちは無症状で経過することが多く、大きくなったり腹水がたまったりしてから症状が出現することが多いのです。時に腫瘍が破裂したり、茎捻転といって腫瘍がお腹の中でねじれてしまうと突然の強い下腹部痛が出現することもあります。
診断について
診断の手順としては問診に続き、まず外診・内診と超音波検査が行われ、卵巣腫瘍の有無を診断します。また、これにより良・悪性の診断もある程度可能です。超音波検査により腫瘍が嚢胞性(ふくろ状)の場合の多くは良性腫瘍ですが、充実性部分(かたまりの部分)と嚢胞性部分が混在する場合や全体が充実性の場合などでは悪性腫瘍や境界悪性腫瘍を疑います。
さらに、詳しく調べる必要があると判断された場合、MRI検査や腫瘍マーカーの測定が行われます。担当医はこれらの結果から総合的に良性腫瘍なのか悪性腫瘍や境界悪性腫瘍なのかを判断します。しかしながら、その精度には限界があり、最終的には手術で摘出した腫瘍の病理組織検査によって診断が確定します。